オペラ演出家 カロリーネ・グルーバー より

8月5日に行われるカロリーネ・グルーバー 声楽家のための個人レッスンにあたり、グルーバー女史よりメッセージをもらいました。
声楽家のための個人レッスンの記事についてはこちら

Szenischer Unterricht
Grundsätzliches
Um als Opernsänger im Musiktheater (vor allem in Europa und Amerika) Erfolg zu haben, reicht es heute nicht mehr, eine ‚schöne’ Stimme zu haben.
In zahlreichen Inszenierungen, die ich als Regisseurin gemacht habe, sind mir immer wieder Sänger begegnet, deren Stimmen unter ästhetischen wie musikalischen Gesichtspunkten wohl ausgesprochen schön zu nennen und technisch weit entwickelt waren.
Jedoch allzu oft blieben mir und dem Publikum diese Stimmen fremd, distanziert – zwar gesangstechnisch auf hohem Niveau ausgebildet und ausgereift, aber selten sinnlich berührend, das meint:
sie trafen nicht mitten ins Herz des Zuhörers, sie elektrisierten und erreichten uns nicht und verhinderten letztendlich den großen Erfolg beim Publikum und bei Agenturen, Operndirektoren und Intendanten und sie wurden nicht wieder eingeladen.
Der Beruf des Opernsängers setzt sich aus vielerlei unterschiedlichen Faktoren zusammen, unter denen die Gesangsstimme zwar einen zweifellos immens wichtigen Bestandteil ausmacht, aber eben nur einen Bestandteil.
Den anderen Teil kann man im „Szenischen Unterricht” erlernen:
Die Aufgabe des Regisseurs ist es, die fehlenden Faktoren zur
Entwicklung einer reifen, ausdrucksstarken und wahrhaft berührenden Künstlerpersönlichkeit offen zu legen, sie individuell zu benennen und sie mit dem Studierenden zu erarbeiten.
Dazu gehören vor allem Übungen zur Impulsarbeit und Improvisation, dem ureigensten Spieltrieb, den wir in uns haben, seit wir Kinder sind.
Unsere Impulse sind das authentischste und ehrlichste, was wir besitzen. Daher wirken sie auch am besten und schnellsten auf das Publikum. Diese Impulse spüren und zulassen zu können, das ist eine wichtige Grundlage für ein ehrliche und überzeugende Darstellung.
Dazu gehören aber auch Übungen zur Selbsterkenntnis: Wer bin ich? Wie drücke ich mich aus? Wie wirke ich am besten? Was fehlt mir, um mich perfekt zu präsentieren?
Auf diese beiden Fähigkeiten möchte ich mich in meiner Masterclass, in meinem Workshop konzentrieren. Denn hat man diese Fähigkeiten einmal erlernt, kann man sie bei jeder darzustellenden Opernszene und bei jedem Vorsingen anwenden.

日本語訳

演技のレッスン
基本的な事
オペラ歌手として音楽劇場(とりわけヨーロッパとアメリカで)で成功を収めるには、今日、「美しい」声を持っているだけでは十分ではない。
私が演出家として関わってきた、多くの演出プロダクションで、美学的、音楽的な視点から充分に美しく、技術的にも十分に訓練されている声を持つ歌手達と出会ってきた。
しかし、しばしば、彼らの声は私にも観客にもよそよそしく、距離を置いたものに留まった・・・声楽技術的には高い水準に訓練され、成熟したものであっても、感覚に訴える事が非常に稀だったのだ。
そういう歌手の声は聴衆の心の中心に響くのではなく、記号化してしまい、我々の心に届かず、ひいては聴衆やエージェント、劇場の演出ディレクターやインテンダント(劇場総裁)にとって公演の大きな成功を妨げるものとみなされ、もうオーディションの声がかからなくなる、と言う事である。
オペラ歌手の仕事というものは、非常に多くの、多彩な能力を必要とする。その中で「声」は疑いなく何よりも大切な構成要素であるが、それと同時に、一つの構成要素に過ぎない。
そして、声以外の構成要素を学ぶことができるのが「演技のレッスン」である。
演出家の使命は、欠けている要素を成長へと促し、強い表現力を持ち、真に心を打つ芸術家としてのパーソナリティをオープンにし、それらを一つ一つ列挙し、それらを学ぶ者達に習得させる事である。
その際に、衝動、即興を扱う練習は、人間が子供の頃から元々持っている遊戯衝動にとって、特に重要なものである。
我々の衝動は、我々自身がもつ、信頼できる、真摯なものです。そのため衝動は最善で最速に観客に作用するものでもあります。
この衝動を感じ、許容することは、真摯で大切な基本であり、説得力のある演技の基本となります。
また、自己認識のための練習も大切な要素です。私は誰だろう?私はどうやって私の表現をするのだろう?どうすれば一番効果的に表現できるだろう?私自身を完璧に表現するには何が足りないのだろう?
この二つの能力に、私はいつも私のマスタークラスやワークショップの中で集中的に取り上げて行きたいと思っています。何故なら、もしこの二つの能力を一度学んでしまえば、どんなオペラシーンでもどんなオーディションでもそれを活かす事が出来るからです。

【受講希望を締め切りました】オペラ演出家カロリーネ・グルーバー 声楽家のための個人レッスン

オペラ演出家カロリーネ・グルーバー
声楽家のための個人レッスン

日程: 2019年8月5日(月)11:00〜19:00
講師: カロリーネ・グルーバー (HP)
会場
11:00〜13:00 ホール60 (明治神宮前駅 7番出口より 徒歩1分)
15:00〜19:00 L’Atelier ドビュッシーホール (渋谷駅JR新南口より徒歩5分)
参加費: 60分18000円(通訳付き・伴奏者は同伴して下さい)
*参加費が変更になりました。グルーバー先生の意向で、今回は参加費を抑えたいとのことで、一度発表したあとからの変更で申し訳ないですが、22000円から18000円に変更します。
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60分の声楽家へのレッスンです。オペラのアリアを一人で取り上げる、重唱を複数人数で受講するなど、色々な形があり得ます。曲目については事前にお知らせ下さい。
演技、解釈、表現、色々な視点からのレッスンが可能です。受講生の希望に合わせて、レッスンのポイントを設定することも可能ですので、詳しい情報をご希望の方はお問い合わせ下さい。
【受講枠が満員になったため、受講希望を締め切りました。】
聴講希望は受付中です!聴講料は無料となります。
聴講をご希望の方、メールまたはお問い合わせフォームでご連絡ください。
お問い合わせはkhk@glanz.clubまで。

【第2回講座 中止のお知らせ】

【第2回講座 中止のお知らせ】
宇佐美陽一さんによる「歌う人のためのオイリュトミー2019年」講座へ興味を持って頂き、またお申込みいただき、ありがとうございます。
第一回を無事に終え、大きな成果が上がったと思います。
7月6日(土)に行う予定でした第2回講座ですが、講師の宇佐美陽一さんがドイツ、ベルリンでの公演の準備中に倒れ、現在ベルリンにて治療をされています。大変残念ですが、この第2回講座は中止せざるを得ない状況になりました。どうぞご了承下さい。
今後の講座についてですが、可能であれば、宇佐美さんが回復するのを待って講座を続けたいと思います。
1回目の講座が大変大きな成果を上げ、すぐに2回目の申し込みをされた方が多かったのも、宇佐美陽一さんの類い希なる見識と情熱、芸術に対する愛情あってのことですし、いままで、色々なことを宇佐美さんと話して来た成果がこの講座に結実しているという想いがあり、宇佐美さんの回復するのをお待ちして、講座を続けたいのですが、まだ状況が判らない部分が多く、決断を下せません。状況に進展がありましたら、皆さんにご連絡、ご相談をしていきたいと思います。
宇佐美陽一さんの一日も早い回復を一緒に祈っていただけたら嬉しいです。
小森輝彦
KHKスタッフ

第2回: 身体の空間性を自分のものにする(前後・左右・上下など) ~シュタープ・オイリュトミー~

6月に行われる第1回に引き続き、第2回も募集を開始します。
「歌う人のためのオイリュトミー」というテーマで、歌う人に特化したカリキュラムです。参加者への制限はありません。音楽を職業としている方、趣味として歌われている方、歌うことが難しいと感じる方。興味のある方はぜひご参加ください。
歌う人のためのオイリュトミー 2019年
第2回: 身体の空間性を自分のものにする(前後・左右・上下など) ~シュタープ・オイリュトミー~
講師:宇佐美陽一(国際ディプロマ・オイリュトミスト、作曲家、演出家)
日時:2019年7月6日(土)
     昼の部 14:30~16:30 (定員15名)
     夜の部 18:00~20:00 (定員15名)
場所:セシオン杉並 軽運動室 (最寄駅:東京メトロ丸ノ内線 東高円寺駅 徒歩5分アクセス)
参加費:4000円
その他:動きやすい服装でお願いします。裸足推奨もしくは体育館履きなど。滑りやすい靴下やスリッパはNG。シュタープ(銅製の棒)は主催者側からお貸しします。お持ちの方は持ってきてください。
お申し込み先:お問い合わせフォーム
       *お問い合わせ内容に<昼の部>か<夜の部>かを記入してください。
その他問い合わせはkhk@glanz.clubまで
過去の講座シュタープ・オイリュトミー「日本人の立ち方」についての詳しい記事はこちらから。
歌唱発音研究隊~KHK~(仮称)のFBページに詳しく載っています。

第1回「立つ」空間性(舞台)と「歩く」時間性(音楽) ~シュタープ・オイリュトミー~

「日本人の立ち方」講座などで非常に好評だった宇佐美陽一さんの連続講座を実施することにしました。「歌う人のためのオイリュトミー」というテーマで、歌う人に特化したカリキュラムでやって頂きます。参加者への制限はありません。音楽を職業としている方、趣味として歌われている方、歌うことが難しいと感じる方。興味のある方はぜひご参加ください。
歌う人のためのオイリュトミー 2019年
第1回: 「立つ」空間性(舞台)と「歩く」時間性(音楽) ~シュタープ・オイリュトミー~
講師:宇佐美陽一(国際ディプロマ・オイリュトミスト、作曲家、演出家)
日時:2019年6月2日(日)
     朝の部 10:30~12:30 (若干名募集中) 2019/05/31更新
     昼の部 14:00~16:00 (受付終了)
場所:芸能花伝舎A3スタジオ (アクセス)
参加費:4000円
その他:動きやすい服装でお願いします。裸足推奨もしくは体育館履きなど。滑りやすい靴下やスリッパはNG。シュタープ(銅製の棒)は主催者側からお貸しします。お持ちの方は持ってきてください。
お申し込み先:お問い合わせフォーム
       *お問い合わせ内容に<朝の部>か<昼の部>かを記入してください。
その他問い合わせはkhk@glanz.clubまで

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歌う人のためのオイリュトミー 2019年

歌う人のためのオイリュトミー 2019年 
<講師:宇佐美陽一より>
およそ100年前にドイツで始まった【オイリュトミー】 (ギリシャ語:調和のリズム)
一つの表現主義舞踊として創始され、今では《舞台芸術・教育・療法》などの分野で、世界中で上演・活用されています。
なぜこれほど様々な分野に広がったのか?
 
それはこの舞踊の基本に、「人はどう立つのか?」「どう歩くのか?」「どう声を出すのか?」「言葉とは何か?」「音楽とは?」といった哲学的・科学的な疑問に、感性を伴う身体運動で答えることにあるからだと思います。そして、これらの疑問は全て【歌う人】にも、とても切実な疑問だと思います。
 
そこで、オイリュトミーの基礎を実体験・修練していただきながら、みなさんの【 歌 】により輝きと深みが増していくように、しっかりとしたお手伝いをしたいと思います。奮ってご参加ください! 
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「日本人の立ち方」講座などで非常に好評だった宇佐美陽一さんの連続講座を実施することにしました。「歌う人のためのオイリュトミー」というテーマで、歌う人に特化したカリキュラムでやって頂きます。参加者への制限はありません。音楽を職業としている方、趣味として歌われている方、歌うことが難しいと感じる方。興味のある方はぜひご参加ください。
第1回については日時・場所は詳しく決まっていますが、第2回以降は日程のみ決まっています。時間・場所については随時発表していきます。
第1回の応募はこちらから。
以下、概要です。

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About

歌唱発音研究隊(KHK)というのは仮称です。
研究隊、と言う名前に(とりあえず)したのは、供給側と需要側という二極では必ずしもなくて、共に歌唱発音を深めていこう、と言う思いがあります。でも多分そのうち別の名前になる気がします。

つまり、歌唱においての舞台語発音を最優先に取り扱います。歌唱に準じて、セリフのことも扱うかも知れませんが、基本的には「歌手のための発音」を扱います。
研究は大事ですが、実践がもっと大事と思っています。頭でわかっても音にならないのでは片手落ちですから、歌唱の中で機能する舞台語発音にこだわります。


そして・・・大風呂敷を広げる様ですが・・・日本の声楽文化全体の発展に寄与したい、と言う思いがあります。


代表:小森輝彦

第6回 ドイツ語歌唱発音講座 活動報告

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報告が大分遅くなりましたが、第6回ドイツ語歌唱発音講座が無事に終了しました。
今回は「早口編」ということで、早い段階でテーマを設定し、告知しておいたこともあり、受講者の皆さんもこのテーマを踏まえて受講希望を出してくれました。この点、双方向になってきた感じが、とても嬉しかったです。
今回、新しかったのは、もう一つ、質問コーナーに時間をかけたことです。私が伝えたいこと、話したいことだけでなく、皆さんのニーズを吸い上げて生かしていくということができたことで、これも双方向のエネルギーを感じることができました。
演出家のカロリーネ・グルーバーさんがスペシャル・ゲストとしてきてくれました。愚息の通訳でなんとか講義も楽しんでもらえたようです。

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第2回シュタープ・オイリュトミー講座

2018/08/29
日本人の立ち方~シュタープ・オイリュトミーと共に~
(第2回シュタープ・オイリュトミー講座)
20180829.3.JPG
沢山の方にご参加いただきありがとうございました。
シュタープという銅製の棒を使い、西洋人との身体の使い方の違いを認識して、舞台上での日本人としての立ち方、居方、歩き方を講師の宇佐美陽一さんに学びました。
また、「オイリュトミーとは何か」「オイリュトミーと音楽の関係性」など、実際に宇佐美さんに動いてもらったり、宇佐美さんと参加者の皆さんで対話をしたりしました。

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第6回 ドイツ語歌唱発音

久々の投稿になってしまいました。
まだまだ聴講者、受講者を募集しております。
「早口」をテーマにしていますが、これはテーマの一つであって、今まで同様、歌唱と発音の関係、そして、その実践に潜む難しさを、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。
一つは、われわれ東洋人、日本人として、アルファベット思考にどうやって挑むか、ということかもしれません。
早口になると、考えている時間はありませんから、脊髄反射的に、癖がもろに出るところがあります。「さらえば出来る」という考えには「Jain」です。答えはイエスであり、でもノーと言わざるを得ない要素がある。
脊髄反射的に癖が出てしまうなら、そこを、つまり無意識の領域に関わらないと、決定的な改善が見られないと思います。
ここを考える事によって、無意識のうちに入ってくる邪魔を排除し、快適に歌唱発音に関われるようになる。それはオーガニックな肉体行動だし、自然で、人間的、結局は音楽的なソリューションです。
現段階での受講者曲目です。前述のように、「早口でなければ受講できない」のではありません。あとひと枠、受講の枠があります。今回も受講の参加費と聴講の参加費は同じになってますので、ご応募お待ちしてます。
もちろん聴講もね。
R.シュトラウス/『ばらの騎士』の献呈の二重唱の後半のゾフィー
R.Strauss/《Der Rosenkavalier》Act2 “Ich kenn’ Ihn schon recht wohl, mon Cousin!~”
W.A.モーツァルト/『魔笛』Nr.12 5重唱のダーメたち
W.A.Mozart/《Die Zauberflöte》Nr.12 “Wie? Wie? Wie? ~” Die drei Damen